空き家にすると劣化スピードが早い!その原因や対策も解説
大阪市東成区に事務所を構える株式会社アークです。いつもアークのブログご覧いただきありがとうございます。
近年、空き家の問題が社会的な課題として浮上しています。
相続などによって所有することになった空き家について、どのように対処すべきか悩んでいる方も多いでしょう。
空き家を放置すると、予想以上に劣化が進行します。
そこで、本稿では空き家の劣化が早まる原因やその対策、さらに劣化が進む前に行うべき措置について詳しく解説いたします。
目次
- ○ 空き家になると劣化が進む速度が速くなる理由は?
- ・①換気が実施されていない
- ・②水道管やガス管が利用されていない
- ・③清掃が行われていない
- ・④修理がなされていない
- ○ 空き家の劣化をできるだけ防ぐための対策を確認
- ○ 定期的にメンテナンスする
- ・換気
- ・通水
- ・掃除や点検
- ○ 管理会社に管理をお願いする
- ○ 空き家は劣化を放置すると危険!早めの売却がおすすめな理由
- ・空き家を放置するリスク
- ・空き家が劣化する前に売却をしたほうが良い理由
- ○ 最後に
空き家になると劣化が進む速度が速くなる理由は?
空き家は、居住している家と比較して、劣化が進む速度が速くなる傾向があります。
その主な要因は「人が住んでいない」ことです。人が住まないことによる劣化の理由として、主に以下の4点が考えられます。
①換気が実施されていない
②水道管やガス管が利用されていない
③清掃が行われていない
④修理がなされていない
それぞれについて、詳しく説明します。
①換気が実施されていない
人の出入りが少ない空き家では、ドアや窓を開閉する機会が減少するため、湿気が溜まりやすくなります。
この湿気は、住宅のさまざまな部分に問題を引き起こす要因となります。
具体的には、以下のような問題が考えられます。
カビの発生、木材の腐朽、シロアリの被害、ダニや細菌の増殖、内装の劣化などです。
湿気による影響は、見た目の悪化だけでなく、建物の構造や居住環境に対しても深刻な影響を及ぼす可能性があります。
特にシロアリの被害を受けると、柱や部材に穴が開き、そこから雨漏りが発生し、劣化が進行する恐れがあります。
②水道管やガス管が利用されていない
水道やガスを長期間使用しない場合、
配管が錆びたり、内部にヘドロが蓄積されて破損を引き起こすことがあります。
配管の錆は、最悪の場合、破損を招く恐れがあります。
水漏れは、床の腐食やカビ、シロアリの発生など、建物の構造に悪影響を及ぼす二次的な被害を引き起こす可能性があります。
特に水道管は、長期間使用しないと内部の水が蒸発し、虫やネズミの侵入を許すことがあります。
また、侵入した生物の死骸や排泄物が、家の床を腐食させることもあります。
北海道では、冬季に水道管が凍結して破損することや、
大雪によって屋根が損傷し、漏水による被害が発生することがあるため、十分な注意が必要です。
③清掃が行われていない
人が居住している場合、日常的に掃除が行われますが、空き家では掃除が行われないことが一般的です。
家屋は、閉じられた状態でも埃や塵が蓄積されていきます。
塵や埃は、以下のような劣化を引き起こす要因となります。
・虫やカビの発生を助長する
・壁紙や床、天井などの劣化を促進する
・床下や屋根裏など、目に見えない部分の劣化を進行させる
特にカビは、換気が不十分で湿度が高くなると急速に繁殖するため、注意が必要です。
さらに、虫が定着すると、壁紙や木材部分を食害し、劣化を加速させる原因となります。
④修理がなされていない
空き家となった住宅は、不具合に気づくのが遅れる傾向があります。
修繕を後回しにすると、予期しない事態によって劣化が進行する可能性があります。
例えば、大雨や台風の影響で雨漏りが悪化することも考えられます。
また、長期間玄関ドアを使用しないことで鍵シリンダーが固着し、開閉が困難になることもあります。
居住していれば、少しの潤滑剤で解決できたかもしれませんし、固着を未然に防ぐことも可能だったでしょう。
空き家は、必要な修繕が遅れたり放置されたりしやすく、その結果、劣化が進みやすくなります。
空き家の劣化をできるだけ防ぐための対策を確認
空き家の劣化を防ぐためには、人の出入りをできる限り増やすことが重要です。
具体的な方法としては、以下の三つが挙げられます。
・定期的なメンテナンスを行うこと
・管理会社に管理を委託すること
・賃貸物件として活用すること
定期的にメンテナンスする
空き家は定期的なメンテナンスが求められます。
理想的には、月に一度は行い、可能であればそれ以上の頻度で実施することが望ましいです。
具体的なメンテナンスのポイントは、以下の三つです。
換気
メンテナンスの際には、窓を開けて家の空気を新鮮にしましょう。
また、タンスや棚、押し入れの扉も開放し、こもった空気を外に逃がすことが大切です。
晴れた湿度の低い日には、約1時間の換気を行うことが最適です。
換気を行う際は、できるだけ多くの窓やドアを開けることで、効率的に空気の流れを作ることが可能です。
この際、クローゼットや押入れも忘れずに開けて、家全体をしっかりと換気しましょう。
通水
水道が正常に使用できる場合は、
キッチンやバスルームを含むすべての蛇口で1分以上水を流すことをお勧めします。
この行為は、配管の錆を防ぎ、排水トラップの水を補充し、悪臭や害虫、ネズミの侵入を防ぐ効果があります。
また、蛇口周辺に水漏れがないかも確認することが重要です。
水漏れが見つかった場合、ゴムパッキンや部品の劣化が考えられます。
掃除や点検
掃除は、ほこりの蓄積を防ぐために、掃き掃除や拭き掃除を行う重要な役割を果たします。
また、屋内だけでなく、庭や家の裏側の草むしりや草刈りも丁寧に実施することが求められます。
掃除を行う際には、建物の内外を点検し、劣化の原因や不具合を早期に発見することが望ましいです。
主な点検項目には、壁のひび割れ、天井の雨漏りの跡、外壁の崩れ、屋根や軒裏の変形や損傷が含まれます。
点検を通じて不具合を早期に見つけ、迅速に修繕することが理想的です。
また、空き家に残された家財道具は、空気の流れを妨げ、湿気が溜まりやすくなる原因となります。
使用しない家財道具は、思い切って処分することをお勧めいたします。
管理会社に管理をお願いする
所有している空き家が良好な立地にあり、
建物の状態に問題がない場合、賃貸に出して他の人に居住してもらうことは非常に有効な手段です。
賃貸にすることによって、以下のような利点が得られます。
・定期的なメンテナンスの負担が軽減される
・住人からの不具合や修繕が必要な箇所に関する情報を受け取ることができる
・家賃収入を得る可能性がある
固定資産税などの税負担は依然として残りますが、
賃貸収入を得られることや資産として保持できる点に魅力を感じる場合、賃貸が適していると言えるでしょう。
劣化を防ぐための3つの対策を紹介しましたが、
空き家を所有し続けることで管理コストや固定資産税などの税負担が継続的に発生します。
そのため、売却を検討することも一つの選択肢として推奨いたします。
空き家は劣化を放置すると危険!早めの売却がおすすめな理由
空き家を劣化した状態で放置すると、多くのリスクが発生します。
ここでは、空き家が劣化したまま放置されることによるリスクと、
劣化する前に売却することが望ましい理由について説明いたします。
空き家を放置するリスク
空き家の劣化を放置することによって生じるリスクには、以下のような点が挙げられます。
・外観の劣化
・耐久性や安全性の低下
・修繕や解体にかかる費用の増加
空き家をそのまま放置すると、外観が著しく悪化することは容易に想像できます。
外観が劣化した空き家は、売却を試みても買い手が見つかりにくくなります。
さらに、住宅のメンテナンスが行われないだけでなく、庭の植物も手入れされずに放置されると、
野生動物が住み着き、悪臭を放ったり、犯罪の温床となるなど、治安の悪化を招く可能性があります。
また、劣化が進行した空き家では、脆弱になった建材が崩れたり、地震や大雨によって倒壊するリスクも存在します。
周囲に対する迷惑や事故の可能性もあり、何か問題が発生した場合、所有者は賠償金を請求される恐れがあります。
このようなリスクの増加に伴い、空き家問題に対しては法律が施行されています。
将来的に自ら居住することを考えている場合でも、劣化が進むと修繕やリフォームにかかる費用が増大します。
劣化後の解体は危険を伴うため、更地にする際にも解体費用が増加する可能性があります。
空き家が劣化する前に売却をしたほうが良い理由
相続などの理由で空き家を所有することになった場合は、
早期に不動産会社を通じての売却を検討することが推奨されます。
早めに売却活動を開始することで、住宅が劣化する前の良好な状態での取引が可能となります。
そのため、早期の売却が成功する可能性を高めることができます。
また、売却によって得られる現金は、遺産相続の分割を容易にする利点もあります。
さらに、将来的なメンテナンスにかかる費用や手間を軽減することもできます。
築年数や設備、立地に不安がある場合は、信頼できる不動産会社に相談することをお勧めします。
売却が難しい場合には、不動産会社に「買取」を依頼するのも一つの選択肢です。
売却価格は市場価格や希望価格よりも若干低くなる可能性がありますが、
買い手を探す手間を省き、迅速に現金化することができます。
最後に
相続した不動産を売る際に知っておくべきメリットやデメリット、そして売却時の重要なポイントについて詳しく解説いたしました。
相続した不動産を一定期間内に売却することで、税金の優遇措置を受けることが可能です。
したがって、利用予定のない不動産を相続した場合は、早めに売却することを強くおすすめします。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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